ケース23 韓国 チャムスッゴル


2年ぶりに韓国旅行に行き、焼肉を食べてきました。
前回はミョンドンの名所(ミョンソ)に行ったのですが、
名所は既にオーナーが変わって名前も変わって味が落ちたそうですし、
( そういうのは事実無根でもよくある話ですので今のお店が美味しいかどうかは不明です )
前回行った事もあり、今回は別の場所に行ってみることにしました。

今回向かったのは市庁近くにある「チャムスッゴル」というお店。
「韓国で一番美味しい」という噂もある名店 . . . らしいのですが、
あくまでもガイドブックの書き方で、
実際はアックジョンにあるバンブーハウスの方がお肉は良いのではないかと思います。
これはまた次回のお楽しみという事で。


店舗外観



オフィス街っぽいところに建つビルの2階がお店です。
ガイドブックで何度も見たお店なのですぐに見つかりました。


店舗内部



2階はテーブル席、3階は座敷席となっています。
人気店なので予め予約をしていたのですが、実際に行ってみるとまだ全然お客さんはおらず、
2階の一番奥の席へと案内されました。


メニュー


光州(クァンジュ)地方で育てられた最高級の韓牛(ハヌ)を使ったお店だけあって
価格はかなり高めの設定となっています。


味付けカルビ(1人前300g) 46,000ウォン( 約3,540円 )


特上生(セン)カルビ(1人前240g) 59,000ウォン( 約4,540円 )


チャドルバギ(脂の多いバラ)(1人前140g) 34000ウォン(約2,620円)


コットゥンシム(上ロース)(1人前140g) 47,000ウォン(約3,620円)
※ メニューにはヒレと書いてありますが日本ではロースです。


セントゥシム(ロース)(1人前140g) 33,000ウォン(約2,540円)


アンチャンサル(ハラミ)(1人前140g) 58,000ウォン(約4,460円)


ご飯とミニ味噌チゲ 4,000ウォン(約300円)


どうですか、この強気な価格設定(笑)
日本人でもかなりの額ですが、韓国の方にとっては遥かに高級な額となります。
元々、「焼肉と言えば豚」という国ですので、
牛の焼肉は外国人観光客、特に日本人向けに発展した文化だと言えます。
例えばウソルという、いわゆる"牛タン"も高級店にはあるのですが、
韓国人がタンを食べることはありません。
いかに日本人向けに作られたかというのが垣間見える部分ですね。

※ チャムスッゴルにはウソルはありません。


今回友人と二人で注文したのは「生カルビ」と「コットゥンシム」をそれぞれ1人前、
それからご飯とミニ味噌チゲのセットを1つ。
友人は韓国冷麺を注文しました。

注文後はまず最初に炭を持ってきてくれます。
このお店はクヌギの炭を使っているのが売りだそうで、
僕らの席の横にはクヌギの木が並べてありました。





次に運ばれてきたのは生(セン)カルビ。
韓国では生カルビは高いので、
ほとんどのカルビは「ヤンニョンカルビ」(味付けカルビ)となっています。
どちらも骨付きで出てくるのは同じですね。



骨付きのカルビを上手く開いてあります。
日本で「花咲カルビ」と呼ばれる事もある切り込みが入れてありますね。
韓国では店によってはダイヤモンドカットと呼ばれています。



韓国では基本的にお店の方が焼いてくれます。
カルビを網に乗せてしばらくすると店員さんが来て、ハサミでチョキチョキと切ってくれました。
焼いている肉は「オッケー!」と、網の端に寄せてくれますし、
まだ焼けていない肉は「マダ」と、そのまま放っていきますが、
またすぐに様子を見にやってきて肉の世話をしてくれます。

焼けた肉(カルビに限る)は付け合せの野菜に巻いて食べるのが定番ですね。
今回はサンチェとニラ(画像のもの)があったのですが、
ニラは日本のものと違って細く、独特の匂いがありました。
今回はカルビをサンチェに乗せ、その上にもやしのナムル(付けあわせで出てくる)を乗せ、
コチュジャンを乗せて食べてみましたが、
普段焼肉屋さんで同じようにして食べるよりも遥かに美味しかったです。



カルビを食べ終わったころに運ばれてきたのがコットゥンシムと呼ばれるロースです。

普通のカルビは「セントゥシム」と呼ばれるのですが、
霜降りのカルビは「花(コッ)が咲いたような」という意味で、「コットゥンシム」と呼ばれます。
韓国ではあまり霜降りの肉を見かけないのですが、
さすがにこのクラスの焼肉店になると霜降りのものが出てきますね。



コットゥンシムも もちろん店員さんが焼いてくれるのですが、
その前に網の交換をしてくれました。
韓国ではまだ全然汚れていないぐらいの網でもすぐに交換してくれるんですね。
ちなみに画像のロース(1人前、7枚)で44,000ウォン(3,720円)です。


店員さんが何度か裏返し、焼けたので早速食べてみよう . . . と思ったら、
またもや店員さんが取り出したのはハサミ。
画像のロースをチョキチョキと切り、一口サイズに切ってくれました。
「大きいまま食べたかったなぁ(--;)」と、一瞬は思いましたが、
食べてみるとちょうど良いサイズで噛み切らなくても良かったので、
「これはこれでアリなのかも」という感じでしたね。

このコットゥンシムは今まで韓国で食べた焼肉の中で言うとダントツに柔らかく、
味もシッカリとしていて、「そら、この値段も納得やわ」というものでした。
ただし、あくまでも「韓国では」という話で、
日本の「ちょっと良い肉を出す焼肉屋さん」だと1人前2,000円程度で食べられる物だと思います。

というのも、元々韓国では牛肉が高級でほとんど食べられないので、
( 何かの記念日とか父親の誕生日などの機会で食べる程度 )
そんなハレの日に「噛んですぐに無くなる柔らかい肉」だと
すぐに無くなってしまって勿体無いという考えがあり、比較的硬めの肉が好まれる傾向にあります。
これだけ柔らかい肉を用意するのは、
やはりお金持ちの韓国人か、あるいは日本人向けだというのが分かりますね。


今回は韓国で2度目の「高級焼肉店」でしたが、
前回の「名所」(既に閉店)に比べるとかなり美味しかったのではないかと思います。
メニューにユッケが無かったり、ちょっと高すぎる事もありますが、
話のネタに一度行くには十分なクオリティーだったと思います。
値段はそこそこしますが、韓国に行かれる方は一度行ってみても良いんじゃないかと思います。
次回は「世界中のセレブを魅了する」と言われる韓国きっての名店、
"バンブーハウス"に行ってみたいと思います。
ごちそうさまでした(^^)


ちなみに今回は2人で129,800ウォンでしたが、
これは当日のレートで言うとちょうど1万円ほどになります。
これを高いとするか安いとするかは意見が別れるところですね(笑)


72点 / 100点



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